金沢病院 院長
村本 弘昭(むらもとひろあき)
当院は昭和22年金沢市大樋町に設立された社会保険鳴和総合病院がルーツであり、地域に密着した病院として発展してきました。平成11年4月金沢社会保険病院と名称を変更し、金沢市沖町の地に新築移転して、その翌年に老健施設を併設しました。
平成26年4月経営母体の変更に伴い独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)金沢病院となり、全国57の病院グループの一員として新たに出発しました。正式名称は非常に長いのでJCHO(ジェイコー)金沢病院と呼んでいただければ幸いです。
このJCHOグループは地域の住民、医療機関、行政と連携し、地域の方々の生活を支えることを最大の使命としています。すなわち病院だけでなく健康管理センターや老健施設を併設しており、地域の方々の医療、健康管理、福祉、介護など様々なニーズに応える体制を整えています。
当院は二次救急の総合病院ですが、特色として糖尿病や慢性腎臓病など生活習慣に基づく疾患の治療や悪化予防に重点を置いています。またリハビリを充実させることにより早期から機能回復を図り患者さんの社会復帰に向けて成果を上げています。消化器領域では内科および外科の専門医が協力して高度な検査・治療を提供しています。
また、248床という中規模病院の特徴として各科の医師のチームワークが非常に良好であり、協力して治療に当たりやすい環境になっています。また近隣のクリニックの先生方とは月1回の症例検討会を行っており、すでに270回を数えるに至っています。この30年近い年月の積み重ねは、お互い顔と顔を合わせることによる安心感として患者さんの紹介につながっていると思います。
当院は金沢大学との連携で研修医の育成に携わっていますが、平成24年からは基幹型臨床研修病院の指定を受け当院独自の研修医育成を目指しています。将来的にはJCHOグループ全体の使命である総合医の育成にも着手したいと考えています。
平成27年4月、私は鳴和総合病院時代から数えて第7代の病院長を拝命しました。戦後間もない頃の医療資源が乏しい時代と超高齢化時代に突入した現在と背景は異なりますが、地域が必要とする存在でありたいと願う気持ちは全く同じであり、今後とも地域における医療、福祉の要となるべく全力で取り組みたいと思います。